スポンジケーキ作りの超裏技

レッスンで最終的にどんなお菓子が作れるようになりたいかをお伺いしますと
ほとんどの方がこう言います。
ふわふわのショートケーキを作れるようになりたい!!
お店のショートケーキってキメが細かくてふわふわしていてしっとりしていて口の中で溶けて・・
あんなのを自分で作れたらいいなーって思いますよね!
ショートケーキ
実は私もなかなか納得のできるスポンジを作ることが出来ませんでした。
原因の一つには使用している小麦粉もありました。
コルドンではリスドォル(準強力粉)を使うのですが
リスドォルでは日本人の求めるふわふわしっとりしゅわーな生地になりにくいのです。
おすすめは入手しやすいスーパーバイオレットですかね。

画像をクリックすると富澤商店のHPに飛びます。

それを抜きにしても、まずは基本的な
泡立て と 混ぜ方
の技術を身につけなければなりません。
これが結構いばらの道なんです。
明日誕生日なのに間に合わないよ~
どっかに近道はないかなー??
というあなたへ
今回特別に2つの裏技をお教えしましょう!

裏技その1
たくさんの量を作れば良い!
そうです。少量で作るから上手くいかないのです。
試しに卵6個ぐらいで作ってみてください。きっと上手くいくはずです。
まー騙されたと思って!(もちろん最低限の技術を身につけてることが前提)
たくさん作っても、材料費はそんなにかかるものではないです。
余ったスポンジは臭いがつかないように袋にいれて、冷凍保存も出来ます。
良く「卵1個でつくる○○」みたいな本とかありますけど、
それはプロだからつくれるのです。だまされちゃいけません!
作りすぎるのはもったいない!という気持ちも分かりますよーわかるわかる。
ただ、少量つくるのはとても難しい事なのだと分かっていれば、ちょっと意識がかわって前よりは上手になるかもしれません。

裏技その2
お助けアイテムを利用する
そのお助けアイテムとは??こちら

(ハッポー エステルSP-A 画像をクリックすると富澤商店のHPに飛びます。)

こちらはエステルというもので乳化剤です。
泡立ちを良くさせて、しかもその泡を長期間キープできるというもの。
(前は1kg入りしかなかったのに、300gができてありがたい!)
安全性など詳しくはこちらをご覧ください↓
原材料の全体重量(卵+砂糖+小麦粉+バターの重さ)に対して1.5~2.5%の重さのエステルを
卵を泡立てるときに砂糖と一緒に加えます。

 

そうするとボリューミーでかなりしっかりした泡が出来るので、多少混ぜが下手でもなんとかなります。
食品添加物がどうしてもいやだ!っていう方には向きませんが(※文末もご覧ください)
そういうやり方もあるし、利益を追求する企業は使っていると知っていてもいいと思います。
(ちなみにお菓子だけではなく、多種多様の食品に使われているようです。)

最後に、当教室でエステルを使用するときのレシピを掲載しておきます。
◆直径18センチのスポンジ用◆
全卵  (20gと180g)200g
砂糖         90g
エステル       7g
薄力粉       100g
バター        40g
※全卵20gとエステルと砂糖の半分を良く擦り混ぜてから、残りの卵と砂糖を加えて泡立てます。
では皆さん頑張ってくださいね!
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【おまけ】
ちなみに、前にトレハロースのことを書いたときに
「食品添加物使うなんて馬鹿か!」
と知らない方に罵られましたが、まずトレハロースは食品添加物ではありません。
(それから知らない人に「馬鹿」というのもどうかと??)
そういう方(添加物は絶対ダメ!)は当然そういう意見もあってよいと思いますが、
こちらのことも構わないでいただけるとありがたいです。

スポンジケーキ(ジェノワーズ)のテクニック5比重を測る

スポンジケーキの材料は
たまご
砂糖
小麦粉
バター
というシンプルな構成です。
お菓子の材料
シンプルが故に、上手い下手が思いっきり出てしまうケーキです。
しかし、本を読んでも
ユーチューブで動画を見てみても、
教室に通ってみても
なんかうまく出来ないのがスポンジの難しいところであります。
泡だては機械を使えば、何とかなるのですが、材料を混ぜ込むのに差が出るんですね〜〜
今回は科学的に?材料を混ぜ込む程度を数値化して作ってみましょう。
まずは100グラムの水が入る入れ物を用意します。
もし120gとか73gとかでも大丈夫です!が計算が必要(計算は後ほど書きます)
では、生地を作りましょう!
タマゴと砂糖を泡だて
⬇︎
小麦粉を混ぜる
⬇︎
溶かしバターを加えてまぜる
通常はこのあと型に入れて焼き上げるのですが、ここで比重を測ってみます。
比重を測ると、混ぜすぎか混ぜ足りないかがわかります。
生地をさっきのカップにすり切り一杯
こういう隙間が無いように!!↑↑
100g水が入るカップにすり切り一杯いれて
40gがベスト!
これでオープンに入れて焼けば、ふわふわしっとりのスポンジが焼けます!⬇︎に写真あり
※カップの大きさが異なる時の計算方法
120gのカップなら 40✖︎1.2=48g
73gのカップなら 40✖︎0.73≒29g
この計量が「比重を測る 」ということです。
最近はあまりやらなくなりましたねぇ…
自分の生地の状態が一目瞭然ですので、ぜひやってみて下さい。
ちなみに、タマゴ泡だて終了の生地の重さは
およそ20gがちょうどイイ泡ですね。
では目標の40gから外れてしまうとどうなるのでしょう??
まずは40gより軽い場合
これは生地の中に空気がたくさん入ってるということです。
お菓子づくりが上達するとこういう状態になります。
混ぜが上手くなるので泡が潰れる前に混ぜ終わるようになるんですね。
泡が多ければイイのでは??と思うところなのですが…
焼いてる最中は思いっきり膨らみます。
けれど、焼きあがる前にしぼんでしまいます。
そして焼き縮みが起きてますね。

 

断面↑泡が大きいですね。
40gより軽い場合は混ぜたりないということなので
もうちょっと混ぜて比重40gに調整してから焼きます。
ちなみに比重40gの生地はこんな感じです⬇︎
嵩もキープされていて綺麗に焼けてますね。
(同じ生地で混ぜる回数を変えただけです。)
↑キメが揃ってます。
そして、重すぎる場合
置いておくだけでも泡が潰れてあれよあれよと
58g
(なので計量はサッサと短時間でやりましょう!)
泡が少なくなって水っぽくなっている状態です。
ほとんど液体に近いですがなんとか焼けました。
目が詰まってます。高さも無くふわふわには程遠い…
この生地はもう直せないので、次回作る時には混ぜすぎないように注意してください。
次回は
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ジェノワーズ(スポンジケーキ)でやりがちな失敗

生徒さんがよくやりがちな失敗をご紹介いたしますね。
計量ミス
・測りによっては、風圧だけで重さが出るものもあるので注意しましょう。
中には本当に適当に計測なさる方もいらっしゃいます・・・
多少の差ならば、出来るにはできるんですけど美味しくはないかもですよ!!

0,1g単位で量れると便利です↑画像をクリックすると富澤商店のサイトに飛びます。


卵に砂糖を加えたまま放置
・砂糖を加えたら、早く混ぜないと砂糖がガチガチに固まってしまいます。
無理やり泡立てても砂糖の粒が残って、じゃりじゃりいうスポンジが出来上がる可能性が高いです。
ジェノワーズ

卵液を湯煎にかけたまま放置。または湯煎の温度が高すぎる(湯煎使用の場合)
・縁が固まってしまい、そぼろ入りのスポンジになってしまいます。

泡のボリュームが足りない
・ハンドミキサーを中速にしてからは、ボウルを斜めにしてホイッパー部分が完全に液に浸るようにしましょう。そうすることで、空気の取り込み量が上がります。
ジェノワーズ泡立て

小麦粉やバターを入れて混ぜ終わった後、いつまでも生地をいじくり回している
・これが本当に多いのです!!泡はなるべく消さないようにしましょう!

型に生地を流し入れた時、底から小麦粉が出てきた!

・粉が沈みやすいので底面を意識しながら、すくい上げるように混ぜるようにしましょう。
ジェノワーズ

バターを加えるとき、生地を混ぜすぎて泡のボリュームが減ってしまった。
・少量の生地をバターに混ぜるときに、完全に混ざっていない。
・溶かしバターが冷えていると混ざりにくいです。
↓もう一度、生地の混ぜ方をおさらい

焼きあがった生地がぼそぼそしている。
・ハンドミキサーで中速のあと、低速で回していないか、時間が短すぎる。
・焼きあがった後、天板の上で放置していた。
・混ぜ方が悪く、泡をつぶしてしまっている。
・いつまでも生地をいじっていて、泡が消えてしまった
・オーブンの温度が低い(180度が標準。オーブンによっては実際には180度に達していないこともあります)
 
キメの細かい程よいボリュームの泡を無駄につぶさずに混ぜきる
これだけのことなのですが、難しいですね。
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ジェノワーズ(スポンジケーキ)のテクニック4材料の意味

スポンジケーキのテクニック4材料の役割を考える

 

 

 
スポンジケーキ(ジェノワーズ)のレシピは、たくさんありますが
材料の基本は
卵、砂糖、小麦粉、バターの4つが基本です。
それぞれがどのような役割をしているのか考えてみましょう!

 


卵泡立てることで空気を抱え込み、ふわふわの生地をつくります。
泡立てばよいので、高級な卵である必要はありません。
味はさほど変わりません。
卵白だけに関して言えば、古い方が泡立ちやすいのですが
コシが弱いので、泡が消えやすいという点に注意してください。
卵

砂糖
甘さだけではなく、卵の泡立ちを安定させる働きがあります。
ですから甘さを抑えるために砂糖を減らしすぎると、ふわふわのスポンジになりません。
さてスイーツ作りではグラニュー糖を使う方が多いと思いますが
スポンジケーキ(ジェノワーズ)に関しては、上白糖をおすすめします。
上白糖はグラニュー糖に比べ精製度が低く、保湿力が高いので
日本人が好きな「しっとり系」のスポンジに仕上がります。
これと同じ考え方で、はちみつや水飴を加えると「しっとり」したスポンジになります。
ちなみに、ビスキュイ・ア・ラ・キュイエールに関してはグラニュー糖を使います。
なぜなら、キュイエールがしっとりしていると表面がべったりしてしまい、
美しい絞りが台無しになってしまうからです。
お菓子砂糖

小麦粉

 
小麦粉は卵の泡を支える骨格の役割をします。
粉が少ないと、オーブンでは膨らんでも出した後にはしぼんでしまいます。
この骨格は小麦粉のタンパク質が熱で固くなってできるのですが
タンパク質含有率が多い小麦粉だと、逆に泡をつぶしてしまい
スポンジの目が詰まってしまいます
同じ薄力粉でもブランドによってタンパク質含有率が微妙にちがいますから
表示を注意して購入してみてください。
ちなみに私の教室では、スーパーバイオレットを使用しています
(粗蛋白6.5±0.5%)

(画像をクリックすると富澤商店のサイトに飛びます)


バター
バターでスポンジにコクと風味をつけます。無くても大丈夫。
溶かして使用しますが、温かい状態で使用した方が混ざりやすいです。
これも高級である必要はありません。さほど味は変わりません。
ロールケーキのスポンジの場合には、バターを入れません。巻くときにスポンジが割れやすくなります。この時はオイルを代用します。
バター=常温で固形 ですから生地が硬くなるのわかりますね。
まとめ
粉は厳選し、卵と砂糖は安いのでもOK
バターは出来上がりのイメージで入れたり入れなかったりお好みで
次回は
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ジェノワーズ(スポンジケーキ)のテクニック 3混ぜ方

ふんわりキメの細かい泡だてができたら、
小麦粉を振るい入れます。
ここからが最大の難関!です。混ぜ方がうまくないと、せっかくの良い泡がドンドン消えてしまいます。
たかが混ぜ されど混ぜ 今一度おさらいしましょう!
※右利き向けで書きます※
右手にヘラを持ったら、左手は( 時計の位置で)10時を持ちます。
ヘラは「の 」の字!(赤字)を書くつもり中心から左下に動かします。
「の」の折り返し部分にきたら(★のところ)、生地をすくい返しながら
左手は10時から6時まで回転させます。(うさぎ )
ジェノワーズ混ぜ
これ以外の動きはしません!
これが意外に出来てない方がいらっしゃいます。ここは基本ですから、しっかり覚えて下さい。
↓動画も見てね
泡がふわふわなので小麦粉が底に沈みやすいですから、常に底面に粉が残っていないか確認してください!!

粉が混ざったら、少量の生地をとかしバターに加えて良く混ぜます。
(ここでは多少泡が消えてもok)
バターと生地は比重(同じ体積での重さ)が違い過ぎますから、そのままでは混ぜにくいので
少量の生地を混ぜて、比重を近づけて混ぜやすくします。
(この一手間で、全体の生地を混ぜる手数が減り、無駄に泡を消さずに済みます)
混ざったら、生地に戻して艶が出るまで混ぜてください。
キレイな生地が出来ましたら、型に流し焼き上げます。180度で20~25分が目安
これで、ふわふわしっとりなスポンジに近づけますよ!!
次回は
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ジェノワーズ(スポンジケーキ)のテクニック 2;泡立て

スポンジケーキ(ジェノワーズ)のテクニック

 

2;泡立ては出来てますか?

 

 

卵を割って砂糖を加えたら泡立てましょう!

 

 

ところでハンドミキサーの選び方ですが

 

2000円台のものでも構いません。1万円の物も持っていますが重いだけでした。。。

 

重要なのは、ホイッパー部分です。

 

先がすぼまっているものは避けましょう。真ん中に棒があるタイプも洗いにくいですし、くっついた生地を取りにくいですね。

 

おすすめハンドミキサー

ちなみにこちらは廃盤)

 

最初は卵液がさらさらしているので、低速で回します。

 

はじめから中速以上で回しますと、卵液がハネまくってお部屋が汚れますよ!

 

ある程度泡が立ってもったりしてきたら、中速~高速で回します。

 

ではどのくらいまで泡立てたら良いでしょう??

 

よく聞く「8の字が書けるくらい」

 


 

スポンジケーキ泡立て

??

 

・・・・・まだまだです

 

 

 

理想としては合計15

 

 

 

です。(フランス人にシェフ談)

 

 

 

でも15分も回したら、モーターがヒートしてハンドミキサーが壊れてしまいます。

 

(ハンドミキサーにも10分までと記載してあるのが多いです)

 

 

なので10分でも大丈夫です。本体が熱くなってなければもうちょっといけるかも??

 

(壊れないように注意してくださいね)

 

 

ただし!ハンドミキサー使用可能時間が残り2分になったところで、低速に戻します。

 

粗い泡を消し、キメを整えるためです。(できたら34分やるとキメがさらに整います)

 

 

まとめ

 

低速(12分)高速(6分)低速(24分)合計10~12

 

ふんわり良い泡ができたら、もう少し

 

 

 

 

次のポイントは

 

3;混ぜ方はちゃんとできてますか

 

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ジェノワーズ(スポンジケーキ)のテクニック

生徒さんからのお悩みでダントツに多いのが

 

 

スポンジケーキがしっとりふわふわに膨らまない!

 

 

普段ケーキ作りをしていない方でも、スポンジケーキだけは焼いてみたいのです。

 

クリスマスやお誕生日は作りたいですよね~!

 

それが女心というものです

 

 

さてみなさまどのように作ってましたか?今一度チェックしてみましょう

 

 

1;湯煎は適切ですか?(大幅加筆修正)

 

2;泡立ては出来てますか?

 

3;混ぜ方はちゃんとできてますか?

 

4;材料の意味を考えていますか?

 

5;比重を量ってみましょう

 

6;それでも出来ないときにはこんな手もあり??

 

番外編;生徒さんがやりがちな間違え

 

では6回に分けておさらいです

 

お菓子教室

1;湯煎は適切ですか??(加筆修正大幅にあり)

 


 

スポンジケーキ(ジェノワーズ)は共だて(全卵)で作りますね。

 

卵白だけなら良く泡立つのですが、そこに卵黄が入ると、どうでしょう??

 

 

卵黄には、泡立てを阻害する脂分が含まれていますから、なかなか泡立ちません。

 

そこで卵液を温めて、表面張力を弱めてから泡立てるのです。

 

 

と・・・これが今までの(というか今でも通用する)スポンジケーキ作りの常識でした。

 

 

確かにこの方が泡立ちは良いのですが・・・

 

出来上がりのスポンジのキメが粗い~!!!

 

泡立ち過ぎて泡が雑になってしまうのです。

 

 

 

 

お菓子教室

 

 

ハンドミキサーを使えば、家庭で作る量の卵なら温めなくても十分泡立ちますし

 

泡立ちにくい分、キメが細かくなります。

 

 

ハンドミキサーを使わず手で泡立てる方はそんんなにいらっしゃらないかと思いますので

 

 

卵液は湯煎にはかけずに泡立て始めましょう!!

 

 

キメの細かいシュワッととろけるスポンジになります!!

 

とは言ってもキンキンの冷え冷え卵は、さすがに機械でも泡立ちにくいので

 

せめて常温には戻しておいた方が良いでしょう。

 

 

 

次回は 2;泡立てはできてますか? です。


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